「クレジットカード現金化」という言葉をインターネット上の広告や街頭広告等で見かけることが増えてきました。
しかし、
「クレジットカード現金化って何?」
「どういう仕組みかわからない。」
「利用してみたいけど、リスクが気になる。」
といった疑問を持っている方が多いのではないでしょうか?
この記事は「クレジットカード現金化」初心者向けの記事です。
本記事を読んで頂けば「クレジットカード現金化」の概要を理解できます。(所要時間10分)
目次
クレジットカード現金化とは
「クレジットカード現金化」について知るには、まずクレジットカードの「与信枠」を理解する必要があります。
クレジットカードの与信枠とは、カード所持者の「信用度」です。
すなわち「いくらまでなら返済能力があるのか」をカード会社が審査した結果です。
一般的に、収入の安定性(例えば学生よりも会社員の方が収入は安定します)が上がる程、与信枠も上がります。
この与信枠には以下の2種類があり、それぞれに金額が設定されています。
- ショッピング枠
- キャッシング枠
それぞれについて簡単に説明します。
ショッピング枠
ショッピング枠とは買い物に使えるクレジットカードの金額のことです。
ショッピング枠には通常のショッピング枠とリボ払い枠が設定されます。
キャッシング枠
キャッシング枠とは現金が必要になった際、ATMでお金を借りられる金額のことです。
キャッシングは収入がない、または少ないと枠自体に金額が設定されません。
「クレジットカード現金化」は、クレジットカードのショッピング枠を利用して現金を入手する方法です。
当座の資金繰りに困った個人や事業者などを中心に利用者が増えています。
クレジットカード現金化の種類
「クレジットカード現金化」の主な種類は以下の2つとなっています。
- 買取式
- キャッシュバック式
それぞれについてご紹介します。
買取式
クレジットカードで換金率の高い商品を買い、その商品を「クレジットカード現金化」に売ることで現金を得る方法です。
「買取式」は個人が既存の金券ショップなどを利用して現金を得るのと同じやり方ということです。
キャッシュバック式
「クレジットカード現金化」業者から安い商品を高額で購入し、特典として現金をキャッシュバックされる方法です。
クレジットカード利用者の側に商品が残りますが、ほとんど価値のない品であることが通例です。
クレジットカード現金化のリスク
「クレジットカード現金化」には主に以下の5点のリスクがあります。
- トラブル、犯罪、詐欺に巻き込まれる
- クレジットカードが利用停止になる
- クレジットカード利用金額の一括返済を要求される
- 社会的信用を失う
- 圧倒的に不利な金利でお金を借りている為、資金繰りが悪化する
ひとつひとつについてご紹介します。
トラブル、犯罪、詐欺に巻き込まれる
「クレジットカード現金化」する際、現金化業者にクレジットカード番号や個人情報を提供することになります。
現金化業者は多数存在しており、その中には悪徳業者も含まれています。
提供したクレジットカード番号や個人情報から、思わぬトラブル、犯罪、詐欺事件に巻き込まれる可能性があります。
クレジットカードが利用停止になる
クレジットカード会社が定めているカード会員規約には、例外なく「クレジットカード現金化」は厳禁されています。
「クレジットカード現金化」に使用されたと判断された場合、利用停止になる可能性があります。
クレジットカード利用金額の一括返済を要求される
上述の通り、クレジットカード会社のカード会員規約違反である為、罰則として強制退会となるリスクがあります。
この場合、クレジットカード利用金額の一括返済を要求されることになります。
社会的信用を失う
クレジットカード会社は顧客の信用情報を共有しています。
利用停止・強制退会となった場合は他のクレジットカード会社でもカードを作れなくなる可能性があります。
将来的に資金繰りが悪化する
「クレジットカード現金化」は圧倒的に不利な金利でお金を借りているのと同義です。
一時的な資金繰りは改善しても、長期的に見れば資金繰りが悪化する可能性があります。
この様に「クレジットカード現金化」には多くのリスクがあります。
こうしたリスクがあることを認識し、他の現金入手手段も考慮した上で判断してください。
どうしても利用せざるを得ない状況においても、「現金化業者が優良店であるか」を見極めて利用しましょう。
クレジットカード現金化は合法?違法?
ここまで読んで、「そもそもクレジットカード現金化は違法ではないのか?」という疑問を持つ方もいるのではないでしょうか。
「現金化サービスの利用者」と「現金化業者」に分けてご説明します。
現金化サービスの利用者
結論としては「クレジットカード現金化」の行為自体は違法とはされていません。
これは、現金化をする際の一連の行為が通常の購買行動と大きく変わらない為です。
一方で、既述の通り「クレジットカード現金化」はクレジットカード会社が明確に会員規約で禁止している行為となっています。
この観点では横領罪、詐欺罪に相当する可能性があります。
現金化業者
現金化業者が違法であるかどうかは、その換金率の設定によっても変わります。
あまりにも低い換金率である場合は、出資法の上限金利を超過している可能性があります。
この場合は当然出資法違反となります。
また、そもそも現金化業者は貸金業の認可を受けていません。
「クレジットカード現金化」の行為がお金の貸付けと実質的に同じと判断された場合、現金化業者は貸金業法違反に問われる可能性があります。
この様に「クレジットカード現金化」の行為はサービス利用者、現金化業者共に法律上グレーな行為であることを認識して利用する必要があります。
クレジットカード現金化・優良店の見極め
「クレジットカード現金化」を行う際、「現金化業者が優良店であるか」を見極めることが重要と書きました。
では、利用しようとしている業者が「クレジットカード現金化優良店であるか」を見極めるにはどうしたらよいのでしょうか?
精度が高いとされている見極め方法は以下の3つの方法です。
- 現金化業者の公式サイトを確認する
- 換金率が相場通りであるかを確認する
- 利用者の口コミを確認する
それぞれの方法についてご紹介します。
現金化業者の公式サイトを確認する
優良な現金化業者は公式サイトを用意して利用者の不安を解消する様にしています。
公式サイトでチェックすべき主なポイントは以下の通りです。
- 会社の固定電話番号の有無
- 会社の運営歴
- 代表者氏名、事務所の住所など、会社の実態を示す事項
- 個人情報の取り扱いについての会社方針
最低限これらの情報が記載されている業者を選ぶ必要があります。
換金率が相場通りであるかを確認する
換金率が相場よりも極端に低い場合は利用者が損をしてしまいますので、その時点で利用を考えなおす必要があります。
一方で、換金率が相場よりも高い場合も注意が必要です。
一般的に公式サイトに記載される換金率には手数料、システム手数料が含まれていません。
こうした手数料は業者が自在に設定する為、実質換金率が低くなる可能性があります。
いくつかの業者で見積もりを行い、実質換金率が高い業者を選びましょう。
利用者の口コミを確認する
現金化業者の宣伝だけではなく、利用者の口コミも確認しましょう。
ただし、口コミには現金化業者によるステマ(業者が利用者を装って書いた口コミ)が紛れている可能性があります。
口コミを鵜呑みにせず、ご自身で店舗に電話して対応を確認することも大事です。
「クレジットカード現金化」時のトラブルは、利用者が解決する必要があります。
ここでは精度が高いとされる確認方法をご紹介してきましたが、大切な点はご自身が安心できるまで徹底的に調査して利用することです。
まとめ
この記事では「クレジットカード現金化」について、その仕組み・適法性・優良店の見極め方等を解説してきました。
「クレジットカード現金化」の主なポイントは以下の5ポイントです。
- 「クレジットカード現金化」とはクレジットカードのショッピング枠を使用して購入した商品を売却して現金化する行為のことです。
- 「クレジットカード現金化」の主な種類は買取式とキャッシュバック式です。
- 「クレジットカード現金化」にはトラブルに巻き込まれるリスクがある為、他の現金入手手段とよく照らし合わせて利用するか判断する必要があります。
- 「クレジットカード現金化」は法律上グレーな行為であることを認識して利用する必要があります。
- 「クレジットカード現金化」優良店を見つける手段には「公式ページの確認」などがありますが、ご自身が安心できるまで調査して利用することが重要です。
「クレジットカード現金化」をご利用される場合は、トラブルに巻き込まれない様、そのリスクを十分に把握してご利用されることをオススメします。